いわき市小名浜上神白字片寄前の民家で衣服を着たまま全身がほぼ白骨化した高齢者の遺体が見つかった事件で、遺体とみられる安斎マサ子さん=当時(85)=が生前、最後に確認されたのは平成28年2月ごろだったことが、関係者などへの取材で分かった。定期的な安否確認で市地域包括支援センターの職員が会ったといい、民生児童委員を務める区長の男性(65)によると、民家は藤のつたが軒下にからみ、庭先も雑草が伸び放題で、住民がボランティアで刈ってあげるほど荒れていたという。 事件は、生存していれば今月で88歳の米寿を迎えた安斎マサ子さんの敬老祝い金にかかる身辺調査を機に、発覚した。 遺体とみられるマサ子さんの一人娘、パート従業員安斎美智代容疑者(53)は自身の誕生日の翌々日、12日夜に自宅内のプラスチック箱に母親を隠して遺棄していたとして死体遺棄容疑で逮捕され、いわき東署の取り調べに対し、母親は28年9月ごろに死亡したなどと供述しているが、同署では県立医科大で司法解剖するなどして死亡時期の特定を進めるとともに、14日午前9時半すぎ、安斎容疑者の身柄を拘留場所のいわき中央署から地検いわき支部に送り、遺棄した動機とともに母親が亡くなり発覚するまでの2年以上の期間、母親の年金を不正に受け取った可能性を視野に、年金の受給状況を慎重に調べている。 関係者などによると、安斎容疑者は18年間にわたり市内のスナック店に勤め、毎月40万円ほどの収入があったというが、実家は母親がいるにもかかわらず戸は閉まったきりで、今月に入り安否確認のために幾度も区長や市職員が訪れ、安斎容疑者の車が置かれていても応答することはなかった。また、素行の悪さから昨年10月いっぱいでスナック店を解雇されてからも、こまめに美容室に通い身なりも良く、店で親しくなった男性客と食事をしたり市内のホテルにいるところを知人に目撃されるなど、金銭に困った様子はみられなかったという。安斎容疑者を知る女性は、「常日ごろの身なりと家の素朴さのギャップに驚いた」と話していた。
小名浜上神白の遺体遺棄 生前の姿は28年2月ごろが最後
市議会11月定例会閉会 議案73件を可決・同意
市議会11月定例会は13日、最終日を迎えた。下水道料金を平均14・8%引き上げる「市下水道条例の改正」、公立小・中学校のエアコン導入に向けた費用含む計6億1686万9000円の一般会計補正予算など、議案73件(追加提案含む)を可決・同意したほか、請願1件を採択、諮問1件(人権擁護委員の推薦)を同意、議会案1件と意見書案6件を可決し、閉会した。 次回の定例会は来年2月21日午前10時に開会予定。 本会議では、市が新たに、県人事委員会の勧告に準じ、市職員の給与改定に関する条例改正や、人事に関する議案等21件を追加提案した。議案のうち、一般会計補正予算案としては、職員人件費が6449万9000円減、議員報酬の改定、財政調整基金積立金などで6449万9000円増となり、全体としては追加の増減はなかった。 議案を踏まえ、追加提案に対する理由説明・質疑・付託に続き、再びの常任委員会を挟み、人事を除く議案と請願に対する委員長報告・採決が行われた。 同意された人事などは次の通り。 【人事】◇教育委員▽小峰美保子(62)=平中神谷◇公平委員会委員▽国井達夫(60)=平字新川町◇固定資産評価審査委員会委員▽小松峰子(45)=内郷御厩町▽松本美知子(53)◇磐崎財産区管理委員▽佐竹健一(75)=常磐上湯長谷町▽志賀俊仁(68)=同◇田人同▽陣野豊(65)=田人町黒田▽宗田公司(70)=田人町荷路夫◇川前同▽猪狩光近(64)=川前町小白井▽佐久間長宏(65)=川前町上桶売▽永山裕嗣(66)=川前町川前▽本田正吉(75)=同◇人権擁護委員▽稲田義宣(30)=中央台飯野▽磯上正巳(65)=常磐西郷町▽鈴木栄子(63)=常磐上湯長谷町 【請願】▽「(仮称)いわき市動物愛護センター」の早期設置を求める 【議会案】▽市議会委員会条例の改正(市医療センターの開院関連) 【意見書】▽地籍調査の充実を求める▽認知症施策の推進を求める▽無戸籍問題の解消を求める▽国などの障害者雇用の水増し問題の真相解明と再発防止を求める▽東京電力福島第一原子力発電所からのトリチウム水の国民・市民の理解が得られていない海洋放出については慎重に決定することを求める▽学校施設や通学路におけるブロック塀等の安全性確保を求める
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2018.12.14
天田愚庵の旧居を清掃 北関東空調工業の社員ら参加
北関東空調工業(有賀行秀代表取締役)は15日朝、平の松ケ岡公園内にある天田愚庵旧居で恒例のボランティア清掃を行った。 清掃はいわきの文化財環境の保全および、いわき市出身の歌人天田愚庵の旧居の美化を目的にした同社の地域貢献活動の一環で、毎年この時期に実施している。 作業には同社の有賀代表取締役、社員、天田愚庵を顕彰する「愚庵会」(樫村弘会長)の会員ら合わせて約30人が参加し、ほうきや手作業で庭の落ち葉、枯れ枝、ごみを取り除くなど、50袋分を収集した。終了後、樫村会長が「10年以上続く同社の清掃活動に大変感謝している」とねぎらいの言葉を述べた。
資料と写真で〝小名浜の変遷〟伝える いわき総合図書館5階
いわき総合図書館は現在、平成30年度後期常設展「資料と写真にみる小名浜の変遷」を開催している。いわき地方の近代化を支えた歴史を持ち、東日本大震災の津波による災禍を乗り越え、6月には「イオンモールいわき小名浜」が開業するなど、時代とともに変遷する小名浜地区を伝えている。 小名浜沿岸域形成史によると、小名浜の地名が文書に出てくるのは、安土桃山時代の文禄4(1595)年。小名之浜に荷積船や漁船が出入りし、当時のいわき地方を治めた岩城氏に納税する様子が残されている。 常設展では、縄文時代にさかのぼっての地形に始まり、漁村としての繁栄、工業・観光の街に変貌する姿を紹介。来場者に沸く小名浜にあった海水浴場、旅客営業する小名浜臨港鉄道(現・福島臨海鉄道)、水族館を求める住民運動ほか、貴重な写真も飾られている。 夏井芳徳館長は「さらなる飛躍が期待される小名浜の歴史を、常設展を通じて知ってほしい」と話している。 会場は5階・地域資料展示コーナー。来年5月26日まで。12月31日、1月1、28日、2月15~28日、3月25日、4月30日は休館日。